知覚―運動機能が劣る対象者に対する指導〜事例的研究〜


キーワード:脳性麻痺、運動指導、空間関係の把握



浅間 文代
知覚−運動機能が劣るのではないかと考えられる対象者に対して運動指導をおこなった。対象者の動きや変化の中からその意味を探り、対象者に対する指導法をどう組み立てていくかを考察した。「的をねらう方向に向けて打つ」という動きを具体的な目標として立て、この動きを分析、種目を設定し、実践を行った。運動そのものも、多くの要素が複合し、さらに重複して成り立っている。対象者についても同じことがいえる。そのことを前提として、指導者は運動及び対象者についてその時々に見極め、その接点の場を作り出していかなければならない。接点の場を作るということが、その人にとってできなかったことができるようになったり、生きて行く上での力になっていくのではないかと考えるからである。この実践を通して、筆者は、かかわる事で発生する出来事の中に、場を作るヒントがあることが分かった。対象者に対して、Hが自分で動きを調節できる環境を整えること、そして、一つ一つ次に行うことを確認する支援を行うことで,Hが自分自身で動きを作り出すことができることが分かった。

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