脊髄損傷者のATからみた持久能力の評価


キーワード:脊髄損傷者,無酸素性作業閾値(AT),持久力の評価



梅崎 多美
上肢運動が主となる脊髄損傷者に対して、呼吸代謝の結果より無酸素性作業閾値(AT)を算出し、その値の妥当性を検討するため、当センターに入所中の脊髄損傷者6名(24.3±2.8歳)に腕エルゴメーターと車椅子トレッドミルを、本センター学院の健常の学生3名(23.7±0.6歳)に、それらに加えて自転車エルゴメーターの運動負荷テストを行った。さらに、臨床場面で行われている走行テスト(3分間と5分間)をシャトル方式と周回方式で測定し、その結果と持久能力との関係を考察した。脊髄損傷者の最大酸素摂取量に対するAT値の割合は、車椅子トレッドミルで59.3%であり、持久能力の評価を行う場合に車椅子トレッドミルは有効な手段と考えられた。また走行テストでは、持久力評価の指標との間に相関が見られなかったことより、持久力評価としての使用する際、より注意が必要と考えられた。

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