プール内における自閉症児の行動観察


キーワード:自閉症児、行動観察、プール



齋藤 信哉
自閉症児を指導する上で問題とされる点は、対人関係の発達障害、自発性の欠如、汎化できずパターン化しやすい、環境の変化に対応しにくい等が挙げられる。その結果として運動発達遅滞を越しがちで、肥満や虚弱傾向をたどることが多いと言われている。そのため、自閉症児にもスポーツや運動を行なう機会を増やすことが重要であると考える。しかし現在、自閉症児を指導する上で問題点を考慮した指導法についての報告は少ない。  そこで、プール内で様々な場面設定を行い、自閉症児の行動を観察した。ここでは、プログラムについてオリエンテーションをしっかりすること、指導手順や環境の急激な変化を避けること、対象者の視界内で介助を行なうこと、時には、精神的に緊張する刺激を与えることが有効に働くこと等が示唆された。  以上のことを考慮する事により、指導を行なうにあたり、自閉症児の能力を引き出す時のプラスになるのではないかと考える。

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