外的刺激(音楽)が片麻琢者の歩行に与える影響


キーワード:歩行、音楽、リズム



魚住 昌代
本研究は、特有の歩行パターンを持つ片麻痺者に、好きな音楽、嫌いな音楽を聞いて歩いてもらい、外的刺激(音楽)が歩行能力にどのような影響を及ぼすかを検討した。
その結果、好きな音楽より嫌いな音楽のほうが歩行距離や歩数の増大がみられた。被験者の選択した嫌いな音楽は、好きな音楽に比べてかなり速いテンポの音楽であり、験者は被験者に対し、「音楽に意識を向け、音楽に合わせるように歩いてください」と指示を出した。そのため嫌いな音楽のほうが、歩行距離や歩数の増大を導く結果になったと考えられる。
また実験後の内省調査で、「音楽に合わせて歩行できた」という被験者のほとんどが「気分良く歩行できた」と報告しており、音楽のリズムに歩行という身体運動を合わせられたことが、快適歩行へと導く要因になったと考えられる。

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