走およびラケットを用いる種目における主観的強度と客観的強度の対応性


キーワード:主観的強度、運動強度、対応性



高居 松次
本研究は、実際の走運動(ランニングおよび車いす走行)とラケットを用いる種目(卓球、パドミントンおよびテニス)の運動中の主観的強度と客観的強度の対応性を分析し、より安全で効果的な運動を行うための手がかりを検討した。その結果、種目ごとに見ると、ランニングでは、全ての種目において高い対応性を示したのに対して、車いす走行では、最大努力の場合のみ比較的高い対応性が得られた。ラケットを用いる種目では、あまり対応性は見られなかった。運動強度からみた対応性では、平均50%V O2maxより高い強度の場合、比較的高い対応性が見られ、主観的強度は運動強度の有効な指標になりうることが示唆された。また、車いす走行およびラケットを用いる種目では、全ての種目において運動強度が平均50%V O2max以下であり、呼吸循環器系の改善を図ることを目的とするには低い運動強度であった。そのため、指導においてそれらの種目を導入する場合には、他の運動を加えるなどの配慮が必要であるという結果が得られた。

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