低視力の見え方がパフォーマンスに与える影響
〜用具と床面のコントラストの変化から〜


キーワード:低視力 コントラスト 見え方



二階堂のり子
本研究では、低視力の見え方が用具と床面とのコントラストの違いによってどのように変化し、パフオーマンスにどのような影響を及ぼすか既存の床面に対してコントラストの異なる用具(ボール)を用いて調べた。
全体的にコントラストが高いほど見えやすい傾向であつた。 しかし、コントラストがほとんど同じであっても色が異なる場合では個人により見え方に差があり、それぞれの視機能や色の持つ特性による影響があると考えられる。また、屈折異常と白濁ではコントラストが与える影響に差が見られ、白濁の方が影響を強く受けることが示唆された。 しかし、ボールが静止した状態や移動している場合の見え方とパフオーマンスは一致しなかつた。 このことから、対象だけが移動する場合と自分自身も動く場合では網膜上の光学的な変化が大きく異なり、床面とポールのコントラスト以外の環境の影響を受けていると考えられる。
低視力者がスポーツを行う場合、使用する用具の色やコントラストのみならず壁面など全体的な環境に対する配慮も必要であると考えられる。

このページのトップへ戻る

Copyright(c) 1998-2008 Rehabilitation Sport Net