事人間関係の促進をめざした創作舞踊の指導
〜他者とのコミュニケーションが不活発な一重複障害者の事例〜


キーワード:重複障害者 人間関係 創作舞踊



橋本理恵子
集団の中で孤立し、重複の障害を持つ対象者I.S.の人間関係を促進する目的で、指導実践を試みた。手段として創作舞踊を用い、その指導が人間関係の促進に果たした役割を考察した。I.S.には、自分を他者と比較し、「できない」ときめつけ、途中であきらめてしまう様子が見られた。筆者は、「私もできる」自信をつけることがI.S.には必要と考え、動きを通して自分自身を仲間に表現する土壇場に追い込んだ。筆者は、I.S.が「できない」と逃げる一歩手前を見極め、援助した。その後I.S.は、自分の感情や自己の主張を仲間に向けて表していた。今回の実践から創作舞踊指導は、I.S.の人間関係を促進する「きっかけ」づくりの役割を果たした。

このページのトップへ戻る

Copyright(c) 1998-2008 Rehabilitation Sport Net