事特別養護老人ホームにおける適切な運動強度について〜レクリエーションスポーツ実施時の心拍数の変化から〜


キーワード:特別養護老人ホーム入居者、レクリエーションスポーツ、呼吸循環機能改善



長尾 文子
本研究は、特別養護老人ホーム入居者3名を対象として、高齢者の代表的なレクリエーションスポーツ(以下レクスポーツ)の一つとされているゲートボールについて、心拍数と歩数を測定し、運動強度について検討した。また一日12時間連続心拍数測定を実施し、活動時間の心拍数と歩数から、ゲートボールの運動強度についての検討も併せて試み、レクスポーツが呼吸循環器系への改善刺激となり得るかを考察した。
 ゲーム時には、最も心拍数の変化が大きかった被検者で安静時に対して26.1%上昇し、被検者2名は60%HRmax前後の運動強度を示した。しかし、60%HRmax以上の運動強度を示す活動は、日常の活動時間の30%(4.1時間)を越えていた。また、60%HRmax以上を示した日常での活動は最も少ない者でも20%弱(2.3時間)に相当したことにより、今回行なったゲートボールは呼吸循環器系への改善刺激として、十分とはいえない結果となった。

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