上肢運動における血中乳酸濃度の測定と分析


キーワード:上肢運動、乳酸性作業閾値(LT)、酸素摂取量



河村真智子
上肢運動で行う健康の維持や増進に役立つ運動処方を考察することを目的として、健常者を対象に上肢運動および全身運動の運動負荷テストを行い、各運動による呼吸循環器系の応答、また血中乳酸濃度から求めたLTを比較した。その結果、腕クランク運動の血中乳酸濃度は、自転車駆動と同様に負荷の上昇に伴い非直線的な増加傾向を示し、乳酸第一変移点(LT)の血中乳酸濃度においては、両運動間に有意な差が見られなかった。しかし、LT出現時の酸素摂取量を見ると、腕クランク運動の方が有意に低く、自転車駆動の64.8%であった。このことから、LTの出現は酸素摂取量に必ずしも関係しないことが推察された。

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