発展途上国におけるリハビリテーション体育の意義と今後の普及への役割の検討
〜タイ・マレーシア・ラオスの車椅子バスケットボールからの一考察〜


キーワード:発展途上国、リハビリテーション体育、車椅子バスケットボール



鈴木 真生子
本研究では、タイ・マレーシア・ラオスで普及しつつある車椅子バスケットボールについて、各国競技の現状や振興の過程における比較を基に、最も競技の歴史が浅いラオスにおいて、今後の更なる競技振興のための手法を見出す。さらに多方面におけるアンケート調査結果から、発展途上国における"リハビリテーション体育"の意義を探り、これを今後普及・発展させるための役割を見出すことを目的とし、研究を行った。
その結果、ラオスにおける車椅子バスケットボール活動上の問題点は「資金不足」「指導者不足」「用具不足・欠損」であることが浮き彫りになった。また、各国における車椅子バスケットボール活動効果も認められた。さらに発展途上国では、障害のある人々への体育・スポーツが、医療・福祉・教育現場など様々な場所においてニーズが高まっているものの、その専門家は不足していることが明らかになった。
発展途上国における"リハビリテーション体育"普及の為には、リハビリテーション体育を学ぶ者の関与は必要不可欠である。その普及への役割として、リハビリテーション体育学科卒業生が、今後より積極的に支援活動に参加出来ること、またその為の環境を整えていくことが重要である。最後に、普及へ向けた具体的な方策として、6つの提案を行った。

このページのトップへ戻る

Copyright(c) 1998-2008 Rehabilitation Sport Net