野球のゴロ捕球練習が関節可動域・バランス能力・協応動作・歩行動作へ及ぼす効果 〜脳性麻痺者に対する指導の一考察〜


キーワード:脳性麻痺、野球ゴロ捕球姿勢、練習実施



金子 雅彦
本研究の目的は、野球の守備技術を向上させたいと考えている被験者に対してゴロ捕球練習を行い、ゴロ捕球練習が関節可動域・バランス能力・協応動作・歩行動作に及ぼす影響を明らかにすることにある。 被験者は19歳男性で脳性麻痺による四肢麻痺を呈している。装具の装着もなく走行も可能であり、月1回の障害者野球チームの練習に参加している。2ヶ月間で15回のゴロ捕球練習を実施し、研究前後に、下肢可動域・バランス能力・協応動作・歩行動作の変化を見る評価を行った。
両下肢を左右に開脚し膝関節を屈曲、足関節を背屈させた低いゴロ捕球姿勢を繰り返し練習してきたことにより、下肢の可動域に大きな変化をもたらす結果を得た。バランス能力・協応動作・歩行動作においては小さな変化しか表れなかった。前後左右に大きく移動しながらゴロ捕球姿勢につなげるダイナミックな動きを取り入れた練習の比重を高くすれば、効果が得られたと予測できる。また、より詳しいデータ分析も必要であった。立位時の両下肢の力の加え方や歩行時の二重支持期・重複歩行距離などを、詳細に分析すれば何らかの変化を確認できたと考えられる。今後は、本研究を基に骨盤や脊柱等への影響への視点を加えたゴロ捕球動作の分析を行い、複数の被験者での研究に取り組む。

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