二分脊椎における加圧筋力トレーニングの効果


キーワード:筋力、トレーニング、二分脊椎者



油井 浩亮
本研究は、新しい筋力トレーニング方法である加圧筋力トレーニングを二分脊椎で両下肢に不全麻痺のある対象者に対して行い、体重、体組成、筋力、筋持久力、周径囲の5つ項目を測定して加圧筋力トレーニングの効果を観察し、有効性を考察することを目的とした。
加圧筋力トレーニングを9週間で合計15回実施したところ、筋肉量の増加、脂肪量の減少、周径囲の増加、下肢の膝関節屈曲・伸展の筋力の増加という結果をみることができた。
本研究で、加圧筋力は3週間という短い期間でその効果があらわれ、また低負荷(最大筋力30%以下)で脂肪量の減少、筋力の増加、筋肉量の増加という効果をもたらすことがわかった。これらは現在一般的にいわれているトレーニング理論では考え難いことである。
加圧筋力トレーニングは低負荷ということで関節に過度な負担をかけず行なうことができ、また障害などが原因で動作に制限が起こり、マシーンの単一動作を行うことのできない対象者でも行なうことができるということから、不全麻痺の対象者に対して有効なトレーニングであると考えることができる。

このページのトップへ戻る

Copyright(c) 1998-2008 Rehabilitation Sport Net