知的障害者の身体活動参加阻害要因とその対処方略−フォーカスグループを用いてー


キーワード:知的障害者、フォーカスグループ、バリア



西村 志穂
知的障害者を持つ家族を対象に、学校以外の余暇活動としての身体活動参加とその阻害要因を質的研究法を用いて調査を行ったところ、物理的バリア、社会的バリア、対人バリア、心理的バリア、 および個人的バリアの5つのバリアの存在が明らかになった。また、対象者を運動習慣者・運動参加者経験者・運動参加未経験者の3群に分けて比較したところ、各々感じるバリアが違った。更に対象者を身体活動関心ステージ(竹中、2002)を用いて分類し、身体活動行動における変化への準備性(ステージ)によるバリアとの関係を見た所、ステージによって感じるバリアが変化した。このように運動習慣・経験の有無や身体活動に対する関心の違いによって変化する様々なバリアに対処していくためには、各々に合わせた方略が必要である。知的障害者の身体活動参加阻害の問題を解決していくために、対象者を詳細に分類した上で多角的に考えていく必要がある。

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