リハビリテーション・スポーツの効果及び必要性についての一考察


キーワード:
スポーツ、脊髄損傷者、QOL、SF-36


佐々木 健司
本研究は、リハビリテーション過程(リハ過程)の中で実施されるスポーツ訓練が脊髄損傷者のQOL(Quality Of Life)に及ぼす効果を明らかにするとともに、脊髄損傷者における健康関連QOLが健常者のそれと異なるか否かを検証することを目的に健康プロファイル尺度MOS short form 36 healh survey(SF-36)による調査を実施した。加えて、健康関連QOLに及ぼす、要因(年齢び性別、損傷部位、受傷からの経過期間)についても検討を試みた。
 その結果、リハ過程の中で行うスポーツ訓練は、脊髄損傷者の健康関連QOLに効果があると考えた私的仮説を採択するには至らなかった。また、脊髄損傷者の健康関連QOLは国民標準値に比べて低いことが明らかとなった。一方、SF-36から得られた下位尺度得点は、年齢及び性別、受傷からの経過期間、残存機能レベルが影響しないことが分かった。
 今後は調査対象数を増やす、受傷後経過期間を一定にして対象者を選択する等、更に詳細に検討する必要があり、ひとつひとつの課題に対して真摯に取り組んでいきたい。

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